Clipping Life
日本の住宅に使用されている尺貫法って?
日本の木造住宅で広く採用されている「尺貫法(しゃっかんほう)」。「〇〇坪の土地」「4寸の柱」などといった尺貫法の表記をよく見かけるのではないでしょうか。日常であまり馴染みがない言葉かもしれませんが、実は今でも間取り設計や建材サイズを理解するうえで欠かせないモジュール(規格)です。今回は、尺貫法の基本から、910 mmモジュールとの関係、さらには「坪」や「畳」とのつながりまで解説します。
「尺貫法」の名称は,長さを「尺」重さを「貫」の単位で表すことに由来しています。「尺」の語源については、ものの長さを人体の一部を用いて測ったと言われ、不動産・建築に関しては柱と柱の間隔や壁の寸法を「尺」と「間」を単位に定める日本古来の設計法です。
日本の伝統建築では、尺や間という統一された寸法体系が基準となっているため、尺貫法を活用することで、部材の継ぎ手や加工がしやすく、木材の無駄が少なくなるというメリットがあります。
今日、住宅建材や間取りパーツに多用される「910 mmモジュール」は、実は尺貫法がルーツになっています。1875年に国際的なサイズ基準の統一を目指すメートル条約がパリで締結され、1886年には日本も加盟したことから、「尺貫法を基本としつつメートル法を併用する」という時代が長く続いていました。「910mm」という数字は日本で古くから使われていた尺貫法の基準をメートル法に換算した寸法なのです。
古来の日本木造建築では、柱芯間隔、柱同士の間をを3「尺」、1「間」を基本として統一することで墨付けから組み立てまでを効率化してきました。その伝統的な尺貫法は、戦後に「910 mmモジュール」として再定義され、部材の規格化と施工の簡易化を現代住宅にもたらしています。
日本では尺貫法を長らく利用してきたため、日本の建材メーカーの製品も尺貫法をベースにしたサイズのものが多いです。910 mmモジュールをベースにすると、壁や床、建具のサイズが均一化され、部材ロスが減るためコスト面でもメリットがあります。
日本の床面積表示でおなじみの「坪(つぼ)」も、尺貫法の影響を色濃く残しています。畳サイズを基準にした「坪」単位は、フロア材の発注や施工計画を立てる際に便利であるため、今もなお使われている単位となります。
910 mmモジュールを採用した住宅は、「日本人の生活動線や家具配置にマッチしやすい」、「建材のバリエーション(ドア、窓、収納ユニットなど)が豊富」、「コスト管理や工程短縮」などのメリットがあると言われています。
日本古来の尺貫法が現代の910 mmモジュールや坪・畳のルールにつながっていることの理解を深めることで、間取りプランや建材選びがさらにスムーズになります。ぜひ家づくりにお役立てください!
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